消化器腫瘍班

臨床グループは、上部消化管下部消化管消化器腫瘍肝臓胆膵消化器内視鏡と6つの班に分かれて外来・病棟業務、臨床研究に取り組んでいます。いずれの臨床グループにも経験豊富な専門医が多数そろっており、症例も多岐にわたります。病棟業務は専門スタッフ、卒後5-7年目消化器内科医師、後期および初期研修医、医学生で屋根瓦のチームをつくり患者さんの診療にあたっています。



消化器腫瘍班(オンコロジー)

特徴

消化器腫瘍の診療は、外科、内科、内視鏡センター、放射線診断科・治療科、病理診断部、腫瘍センターを含む全診療科の協力を得て、正確な診断および適切な治療を提供しています。とりわけ消化器がんを中心に、手術、放射線療法、抗がん剤や分子標的薬剤を用いた化学療法を組み合わせ集学的な治療を行っています。固形がんの治療成績は到底満足できるものではなく、新規治療法の臨床試験や新薬の治験にも積極的に取り組んでいます。(1)癌の診断及び治療法の決定、(2)切除不能進行・再発癌の化学療法及び放射線療法、(3)治癒切除可能進行癌の術前・術後化学療法、(4)緩和・支持療法など多岐に渡り、いずれも消化器外科・放射線科・麻酔科・精神神経科・病理診断科など他診療科と幅広く連携しながら、消化器癌患者さんの全人的ケアを実施しております。またEBMに基づいた世界的な標準的化学療法を安全に施行すると共に、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)やWJOG(西日本がん研究機構)を通じて、各種大規模試験に参加している他、当グループ主導で各種臨床試験を計画・進行中です。基礎研究においては、いわゆる癌幹細胞(Cancer stem cell)に関する研究を行っており、今までに米国がん学会(AACR)、日本がん学会等で積極的に発表し、高い評価を受けております。
我々は、がん患者さん一人一人に最適な治療法を提供すると同時に、治験や臨床試験に積極的に参加することにより、新規治療の開発に力を入れております。

対象疾患

消化器悪性腫瘍
食道癌、胃癌、大腸癌、膵臓癌、胆道癌、消化管間質性腫瘍、神経内分泌腫瘍、原発不明癌、腹膜中皮腫 など

教育

がん診療における学生、研修医、看護師、薬剤師の教育、育成のためオンコロジーカンファレンス、病棟カンファレンス、院内セミナー、ミニレクチャーを定期的に行っています。またがん医療の均てん化のため、積極的に地域の関連病院、他クリニックの先生を招いてがんプロフェッショナルプランの包括的腫瘍医療研修を定期的に開催しています。

研究

消化器悪性腫瘍に関わるテーマに関し、多岐にわたる臨床研究(大腸癌における予後予測バイオマーカーの探索、神経内分泌腫瘍における予後関連バイオマーカーの探索、消化器癌骨転移における予後因子の検討など)や治験を行っております。基礎研究では、消化器癌における癌幹細胞の同定とアポトーシス抵抗性機構の解明に関する研究など、魅力的なテーマに取り組んでおります。