2025年2月21日 IBDグループの脇坂悠介先生らの論文がGastroenterology誌に掲載されました。

  大腸上皮に存在するBEST4+細胞は新しく同定された細胞型ですが、その分化機構はこれまで不明でした。脇坂先生は、医科学教室の佐藤俊朗教授のご指導のもとで、ヒト腸オルガノイド培養系を用いて、Wnt・R-spondin・Nogginを除去した条件とIFN-γ刺激によりBEST4+細胞が効率的に誘導されることを示しました。さらに転写因子SPIBが必須であり、BEST4+細胞はNOTCH活性化吸収系前駆細胞から分化することを明らかにしました。これらの知見は、炎症に伴って発症する下痢の新たな病態解明と、新規治療法の開発につながる可能性があります。

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39988307/ 

文責 三上洋平