消化器内科における研修医・専修医教育

慶應義塾大学医学部消化器内科学教室は研修医、専修医の教育にも力を入れています。
詳細なカリキュラムに関しましては、初期臨床研修については
慶應義塾大学卒後臨床研修センターHP(http://www.med.keio.ac.jp/sotsugo/syoki/department/index.html)をご覧ください。ここでは、研修医、専修医(とくに内科ローテート3年目)の先生方の日々のスケジュールや研修体制などを提示いたします。消化器内科へ入局後の消化器内科専修医の先生方は
専修医プログラム(http://www.keio-med.jp/gastro/recruit/resident.html)のページを参照ください。

【研修体制について】

消化器内科の研修は病棟での臨床研修を大きな柱としております。ローテートされる先生を対象としており、1-2か月の実習となります。外来研修、内視鏡見学などを希望の際は研修開始時に研修担当者と相談をいただければ適宜対応いたします。病棟医長、病棟チーフ(卒後8-20年目)らの指導に加え、患者を担当する消化器内科専修医(卒後5-6年目)がサポートします。病棟チーフは各サブスペシャリティをもっており、入院患者さんごとに指導医に相談することで、専門的な治療方針や知識を経験することが可能です。受け持ち患者は5-10人ほどですが、研修内容や状況を見て病棟チーフが入院患者数を調整いたします。研修中にも困ったことなどがあるときは直接の指導医だけでなく研修担当のスタッフもいますので、適宜相談ください。

【スケジュール】

初期研修医の先生のスケジュールの例です。朝、患者診察後、指導医、病棟チーフと治療方針を相談し、日中にすべき業務を確認します。患者処置や内視鏡治療の際にはできる限り処置の見学、あるいは介助をおこなうようにしてください。夕方までに当日に施行した検査の結果や画像を自分で評価、判断したうえで、指導医と再度治療方針のディスカッションや翌日の相談をして帰宅となります。日中業務時間、夜間についても消化器内科の当番、オンコール医師がいますので、急な病状の変化を含めて、いつでも対応可能です。

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【充実したカンファレンス・クルズス】

大学病院での初期研修、専修医研修のadvantageは、専門分野の医師が豊富に在籍していることです。一般病院での研修のみでは判断が難しい困難症例や難度の高い治療、複雑な病態に対する専門家の治療へのアプローチ、高度技能手技を見学することが可能です。入院患者さんを指導医とともに相談しながら診察をしていくことで総合的な臨床能力を養うと同時に、カンファレンスに参加して多くの知見を得ましょう。(カンファレンスは早朝、あるいは夕方に開催されることが多いです)

症例検討カンファレンス

毎週火曜日夕方に症例検討カンファレンスを開催し、教育的な症例を詳細に検討し、若手医師向けのレクチャーをおこなっております。

クラスターカンファレンス

内科、外科、腫瘍センター、放射線科などの多数の科が合同した「臨床クラスター」を形成し、それぞれ手術、内視鏡治療、困難症例の治療法を各科専門家により話し合い、方針を決定しております。上部消化管、下部消化管、肝臓、胆膵、腫瘍それぞれの領域で毎週開催されております。興味のある分野、あるいは受け持ち患者さんの相談などで参加することで専門医の診療方針を学ぶことができますので積極的に参加してください。

各科カンファレンス

 内視鏡合同カンファレンスは月一回、院内専門医による講演、症例勉強会、著名医師を招いての講演会をおこなっております。また、各班で年1-2回、講師を招聘しての講演会を開催しております。入院患者さんの治療方針、内視鏡治療方針、各班での勉強会などが上部、IBD、腫瘍、胆膵、肝臓で開催されています。興味のある班のカンファレンスに出ることで、専門的な知識を得ることが可能です。

病棟カンファレンス

 内科入院患者さんたちの詳細な検討は月曜日の夕方の病棟カンファレンスで治療方針を決めています。また、水曜日の教授回診の際に新入院カンファレンスをおこない、1週間の新入院患者の画像や治療方針を供覧します。

【教授回診】

 水曜日午後は教授回診がおこなわれます。臨床研修を行っている医学部第5学年学生の症例発表の後で新入院患者さんを中心に画像と治療経過、方針を共有した後で、全病棟を回診します。ベッドサイドで教授の診察方法を勉強しつつ、担当患者さんの病状を相談し、治療方針を決定します。60人前後の患者さんを回診しますので、多くのことを学ぶことが可能です。

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 教授回診の一コマ

【学生指導】

第5学年の臨床実習学生が病棟でチームの一員として参加しております。臨床実習のガイドラインに沿って、侵襲的処置などはせず、患者さんの診察と、治療方針の勉強をしながら、各種内視鏡検査、処置を見学しております。研修医、専修医ともに学生と接し、教育をすることでとても勉強になることと思います。

【学会発表】

消化器内科にて研修される若手の先生を中心に、各学会での症例報告を中心として、学会発表を行うことを推奨しています。日本消化器病学会関東支部例会、日本内視鏡学会関東地方会、日本内科学会関東地方会、日本内科学会総会を中心に症例報告をおこなっております。

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 2015年日本内科学会総会
左より 金井教授、研修医鎌田君、鈴木内科主任教授、研修医横倉君、岩崎

【評価】

 内科研修担当会議の方針に基づいて、研修担当医、病棟チーフにより総合的に評価いたします。その一方で、研修を受けられる先生方より、研修終了後にアンケートにて評価をいただくようにしております。適宜フィードバックをいただきながらよい教育を構築してまいります。



文責:研修担当 岩崎栄典