消化器内科における卒前教育

臨床実習について

 

慶應義塾大学医学部消化器内科学教室は学生教育に力を入れています。内科学講義、内科ケーススタディ講義に加えて臨床実習を担当しています。「診療参加型臨床実習の実施のためのガイドライン」に準拠して医学部4−6年生を対象とした臨床実習を行っています。

 

クリニカルクラークシップについて

医学部4年生の1月から5年生の12月の期間に行われる内科学臨床実習の実習期間は2週間です。上部+内視鏡、下部、肝、胆膵、腫瘍の5つの消化器内科臨床グループ(以下G)に希望に応じて1−2名ずつ所属し、各臨床Gの入院患者さんを1人担当します。受け持ち患者さんの診察、診療録記載を行い、指導医からのフィードバックを受けます。内視鏡・外来・ラジオ波治療の見学、カンファレンス参加、模型を用いた内視鏡実習などを通じて、消化器診療の基本を学びます。症例検討、教授との症例ディスカッション、各臨床Gの医師との症例検討クルズスや、病棟カンファレンス、教授回診における患者さんの病状のプレゼンテーションを経験します。消化器内科のカバーする領域は広く、多数の疾患をこの期間だけで学ぶことはできませんが、実臨床において多様な病態に対応するために求められる基盤的な能力を身につける2週間と位置付けています。 

医学部6年生になると、アドバンスト実習として消化器内科を選択した学生は、関連病院へ2週間配属となり、チーム医療とcommon diseaseへの対応を学んでもらいます。学内における選択型クラークシップで消化器内科を選択した学生は4週間(消化管2週間、肝胆膵2週間)、病棟担当医のチームに配属となり、チームの一員として複数の患者さんを受け持ち、参加型の臨床実習を行います。日々のチームでのディスカッションに加え、担当の検査・治療見学、外来見学、カンファレンスでのプレゼンテーションを通じ、5年生の実習に比して、より幅広い経験を積むことで、実践的な知識、技能、態度を身につけてもらいます。

 

【臨床講義 内科学「消化器」(3年生)】

教育目標

消化器領域における診療の考え方を理解する。

講義予定 全24コマ

リアルタイム出席での症例検討講義、K-LMSを用いた出席確認、オンデマンドビデオによる学修を中心としています。

最新のシラバスはこちらを参照してください → 塾生向けHP

評価

授業の出席率、講義内容をもとにした筆記試験の成績により評価します。

 

【臨床実習(4−5年生)】

総目標

問題解決能力を有する医師としての素養を身につける。

個別目標

〇 医療面接および身体診察の技能を身につける。

〇 カルテ記載ができるようになる。

〇 担当症例の問題点の抽出とその解決の過程を経験する。

〇 プレゼンテーションの能力を高める。

〇 参加型臨床実習を通じてチーム医療としての医師の病棟業務を理解する。

〇 消化器内科領域で行われている検査の概要について理解する。

病棟実習の内容

実習期間は2週間です。上部+内視鏡、下部、肝、胆膵、腫瘍の5つの消化器内科臨床グループ(以下G)に希望に応じて1−2名ずつ所属し、各臨床Gの入院患者さんを1人担当します。各臨床G指導医から綿密な指導を行います。毎日受け持ち患者さんを診察し、診療録を記録の上で、指導医よりフィードバックを受けます。1週目は受け持ち患者さんの診察や病歴聴取を通じて、患者さんの病態や社会的背景を理解し、座学だけでは学べない患者さん毎に適した診断・治療方針決定のアプローチの実際を学びます。内視鏡・外来・ラジオ波治療の見学、カンファレンスへの参加や、模型を用いた内視鏡実習などを通じて、消化器診療の基本を学びます。2週目は症例検討、教授との症例ディスカッション、各臨床Gの医師との症例検討クルズスでの症例発表を行います。病棟カンファレンス、教授回診において患者さんの病状のプレゼンテーションを経験します。

評価

各指導者より知識・技能(①病歴聴取と身体診察:②診療録記載とプレゼンテーション:③医学的知識、病態の理解、データ解釈)、④学習態度(出席状況、積極性、自習性、向上心、責任感など)を評価します。これに実習症例発表スライドの成績を合わせて最終成績とします。

 

 

【アドバンスト実習(6年生)】

教育目標

医療面接、身体診察が適確に行える。

POMR形式で診療録を記載することができる。受け持ち患者について状況に応じたプレゼンテーションができる。 受け持ち患者について状況に応じたプレゼンテーションができる。

得られた情報を元に問題点を抽出した上で、それを解決すべく診断・治療計画を立てることができる。 チーム医療における医師の役割について理解し、患者や他の医療スタッフと信頼関係を構築できる。 消化器内科領域の各種診断治療手技の概要を理解する。

内科クラークシップ到達目標

〇 内科的診断・治療プロセスの習得

〇 基本的診療知識にもとづき、情報を収集・分析できる。

〇 得られた情報を元に、問題点を抽出できる。

〇 病歴と身体所見等の情報を統合して、鑑別診断ができる。

〇 診断・治療計画を立てられる。

〇 医師としての基本的態度を取得する。

〇 病歴聴取、診療録記録、プレゼンテーションの仕方を取得する。

〇 患者さんと接することで、身体診察の基本手技を取得する。

具体的な実習予定

実習期間:4月より2週間ずつ8タームで学外臨床実習を行います。 

病棟実習:直接学外施設実習にて各施設の指示を受けてください。診療チームに加わり、複数の入院症例を担当します。診察とカルテ記載を連日行い、指導医からフィードバックを受けます。担当症例についてのプレゼンテーションとディスカッションを繰り返し行うことでプレゼンテーション能力を高めるとともに、プロブレムリストの作成とそれに基づいたアセスメント&プランという思考過程を身につけます。 

カンファレンス:担当症例のプレゼンテーションを行うとともに、担当していない症例についても学習します。  

回診:上級医とともに多くの症例を診ることにより、診察手技の向上を図るとともに消化器内科領域の見聞を深めます。 

検査等の見学:担当症例を中心に、腹部超音波検査・上下部消化管内視鏡・ERCP等の検査とこれらを用いた治療手技を見学し、概要を理解します。

学外協力施設

済生会宇都宮病院、佐野厚生総合病院、国立病院機構埼玉病院、埼玉メディカルセンター、さいたま市立病院、東京歯科大学市川総合病院、永寿総合病院、東京都済生会中央病院、北里研究所病院、国立病院機構東京医療センター、日野市立病院、川崎市立川崎病院、日本鋼管病院、けいゆう病院、横浜市立市民病院、平塚市民病院

評価

実習先の担当者の評価と、実習後の報告書をもとに、教授、教育担当者により評価します。


 

 

【選択型クラークシップ(6年生)】

教育目標

アドバンスト実習に準ずる。

内科クラークシップ到達目標

アドバンスト実習に準ずる。

具体的な実習予定

実習期間:4月から10月の所定の期間に、選択型の4週間ずつの学内臨床実習を行います。 

病棟実習:病棟担当医の診療チームに加わり、チームの一員として複数の入院症例を担当し、参加型の実習を行います。診察とカルテ記載を連日行い、指導医からフィードバックを受けます。担当症例についてのプレゼンテーションとディスカッションを繰り返し行うことでプレゼンテーション能力を高めるとともに、プロブレムリストの作成とそれに基づいたアセスメント&プランという思考過程を身につけます。 

カンファレンス:担当症例のプレゼンテーションを行うとともに、担当していない症例についても学習します。病棟カンファレンスのみならず、各専門領域のカンファレンスへの参加も推奨します。 

回診:上級医とともに多くの症例を診ることにより、診察手技の向上を図るとともに消化器内科領域の見聞を深めます。 

検査等の見学:担当症例を中心に、腹部超音波検査・上下部消化管内視鏡・ERCP等の検査とこれらを用いた治療手技を見学します。学生の主体性、自主性を重んじて、専門外来見学や、その他専門的検査・手技について、学生希望に応じたスケジュールを設定します。

評価

各指導者より知識・技能(①病歴聴取と身体診察:②診療録記載とプレゼンテーション:③医学的知識、病態の理解、データ解釈)、④学習態度(出席状況、積極性、自習性、向上心、責任感など)を評価します。これに実習症例発表スライドの成績を合わせて最終成績とします。

 

【学外学生臨床実習】

学外の医学部学生の臨床実習、病院見学も適宜受け入れております。学生の年限にあわせて、消化器内視鏡の見学、外来見学、患者さんを受け持っての臨床実習のプログラムを行います。希望をされる医学部学生は慶應義塾大学医学部学生課へ相談をお願いたします。海外の医学部学生の臨床実習も適宜受け入れています。

 

学生担当 杉本真也・岩崎栄典、 海外学生見学担当 堀部昌靖