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Achievements

当科 田中先生の論文がInt J Infect Disに掲載されました。

【題名】

Clinical characteristics of patients with COVID-19 harboring detectable intracellular SARS-CoV-2 RNA in peripheral blood cells

【著者】

Hiromu Tanaka 1Ho Namkoong 2Shotaro Chubachi 1Shinji Irie 3Yoshifumi Uwamino 4Ho Lee 1Shuhei Azekawa 1Shiro Otake 1Kensuke Nakagawara 1Takahiro Fukushima 1Mayuko Watase 1Tatsuya Kusumoto 1Katsunori Masaki 1Hirofumi Kamata 1Makoto Ishii 5Yukinori Okada 6Tomomi Takano 7Seiya Imoto 8Ryuji Koike 9Akinori Kimura 10Satoru Miyano 11Seishi Ogawa 12Takanori Kanai 13Taka-Aki Sato 14Koichi Fukunaga 1Japan COVID-19 Task Force

【掲載ジャーナル】

Int J Infect Dis. 2023 Aug 3;135:41-44. doi: 10.1016/j.ijid.2023.07.030. Online ahead of print.

【邦題】

COVID-19患者の末梢血細胞内ウイルスRNAの検出とその臨床的特徴 

【著者】

慶應義塾大学医学部 呼吸器内科 田中拓

【論文要旨】

SARS-CoV-2のRNA血症はCOVID-19患者の重症度との関連性が指摘されるが、末梢血細胞内にウイルスRNAを検出したCOVID-19患者の重症度と臨床的特徴は不明である。本研究では、2020年2月から9月までの流行初期にCOVID-19を発症した成人患者を対象とした。末梢全血のバフィーコート由来の全白血球を用いて、Illumina COVIDSeq testを用いてSARS-CoV-2 RNAを検出した。ウイルスRNAが検出された患者と検出されなかった患者の臨床的特徴を比較した。

対象患者390人のうち、17人の末梢白血球にSARS-CoV-2 RNAを検出できた。17例全例が経過中に酸素吸入を必要とし、未検出群に比べ集中治療室入室率(52.9% vs 28.9%、P = 0.035)、死亡率(17.7% vs 3.5%、P = 0.004)、腎機能障害(23.5% vs 6.4%、P = 0.029)、副腎皮質ステロイドによる治療率(76.5% vs 46.5%、P = 0.016)が高かった。末梢血中に細胞内SARS-CoV-2 RNAが検出された患者は、重症な経過をたどることがわかった。

【本論文の与えるインパクトや将来の見通し】

本研究では、国内多施設共同研究のデータベースとそのPBMC検体を用いて、COVID-19患者の末梢血細胞内のウイルスRNAの特定を行い、RNA血症と同様に重症化との関連性および腎障害など全身依存症との関連性を指摘することができた。ウイルス感染に伴う全身症状や臓器障害との関連性を予測できる結果であり、さらなる詳細なvirulenceの探索が期待される。


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