HOME ›  Achievements ›  東京医療センターの渡瀬麻友子先生らの論文がRespir Resに掲載されました。

Achievements

東京医療センターの渡瀬麻友子先生らの論文がRespir Resに掲載されました。

題名

Cough and sputum in long COVID are associated with severe acute COVID-19: a Japanese cohort study.

著者

Watase M, Miyata J, Terai H, Sunata K, Matsuyama E, Asakura T, Namkoong H, Masaki K, Yagi K, Ohgino K, Chubachi S, Kawada I, Mochimaru T, Satomi R, Oyamada Y, Kobayashi K, Hirano T, Inoue T, Lee H, Sugihara K, Omori N, Sayama K, Mashimo S, Makino Y, Kaido T, Ishii M, Fukunaga K.

掲載ジャーナル

Respir Res. 2023 Nov 14;24(1):283. doi: 10.1186/s12931-023-02591-3.

邦題

COVID-19の重症患者における罹患後症状の咳嗽・喀痰の遷延

著者

慶應義塾大学医学部 呼吸器内科 渡瀬麻友子

論文要旨

COVID-19から回復した患者の一部に全身症状が残存することが知られ、Long-COVIDと定義される。COVID-19感染症の急性期には約40-70%、回復後に遷延する咳嗽は数%~40%の患者に認められる。日本人のLong-COVIDにおける咳嗽・喀痰の経過と原因は不明であるため、咳嗽・喀痰の危険因子を明らかにすることを本研究の目的とした。

COVID-19の診断後3,6,12か月時点で患者はアンケートに回答した。12か月時点で回答のあった724名のうち、症状が残存していたのは咳嗽で32名、喀痰で36名であった。症状が遷延する患者の共通する特徴として高齢、喫煙歴、高血圧、人工呼吸器管理が確認された。

12か月以上症状が遷延していた患者のリスク因子に関して多変量ロジスティック回帰分析を行ったところ、人工呼吸器管理は年齢、性別、喫煙歴、高血圧と独立したリスク因子であった。

COVID-19の重症度分類(軽症、中等症Ⅰ、中等症Ⅱ、重症)ごとに各時点での症状残存した患者の割合をみると、重症度がより高い症例で咳嗽・喀痰症状が遷延する割合が高く、呼吸不全がある群(中等症Ⅱ、重症)でない群と比較して症状がより遷延していた。

本論文の与えるインパクトや将来の見通し

本研究では国内多施設共同研究のデータベースを用いて、日本人のLong-COVID患者における咳嗽・喀痰症状の遷延に関するリスク因子を本邦で初めて大規模に検討し、重症度、呼吸不全、人工呼吸器管理を特定した。


トピックス

  • 同門会(要パスワード)
  • サタデーレクチャー(要パスワード)
  • 寄附講座
  • 患者様へ 臨床研究について

page top


Copyright(c) 2024 Keio University Hospital. All rights reserved.