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内科専修医座談会

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参加者:

久松理一

(研修担当主任)

宮崎雅樹

(内科専修医)

岡田佐和子

(内科専修医)

丸山悠里子

(内科専修医)

久松:

今日は内科後期研修1年を終えて、4月から関連病院に出向する三人に集まってもらいました。まずは自己紹介からお願いします。

宮崎:

群馬大学を卒業後、済生会宇都宮病院で二年間の初期研修をしました。宇都宮病院には慶應の先生が多く、慶應の魅力にひかれたので慶應の内科プログラムに入りました。

丸山:

丸山さん

私は浜松医科大学を卒業してから慶應の初期研修プログラムに参加しました。卒後1年目は静岡赤十字病院、2年目は慶應病院でした。このため慶應病院で内科をローテートしたのは、後期研修医になってからが初めてです。

岡田:

私は慶應大学を卒業し、そのまま慶應病院で2年間の初期研修をしてから内科の後期研修医になりました。

久松:

慶應では卒後3年目に、すべての内科をローテートするのが特徴ですね。実際に各診療科で研修をしていかがでしたか。

宮崎:

初期研修では、内科を半年しか研修できませんでした。内科ではジェネラリストとしての能力が必要なので、慶應大学ですべての診療科をあらためてローテートできてよかったです。中には早くから専門を決めたい若手の先生もいると思いますが、僕は慶應の研修スタイルが好きです。

丸山:

そうですね。私も1年間かけて内科をローテートできるのがいいと思います。各診療科には、専門医が多くいらしてとても刺激になりました。

久松:

市中病院では卒後3年生から心臓カテーテル検査や食道静脈瘤のクリッピングができることがあります。大学では一般に手技の習得が遅いと思われがちですが、慶應であせることはありませんか。

岡田:

正直あせる部分も少しありますが、基礎がしっかりしないと技術を身につけるだけでは医師として足りないと思いますし、出向先で学ぶのでも遅くはないと思います。

久松:

そうすると皆さん内科のローテートに肯定的ですね。春から後輩を迎えるにあたり、研修制度を改善するための希望がありましたら、教えてください。指導医で力をあわせて新しいプログラムに反映します。

宮崎:

呼吸器内科と循環器内科が各5週間しか研修できないので、消化器内科のように10週間に延長できればと思いました。

久松:

診療科によって入院期間が異なりますので、入院病歴を書く件数が異なりますね。内科認定医申請をしやすいように症例の配分などを検討してみたいと思います。

久松:

久松主任

内科の指導体制はいかがでしたか。初期研修と比べて忙しすぎますか。

宮崎:

症例を多く経験することができました。病棟の仕事が忙しい分、勉強する時間が少なくなりましたが時間を上手に使うことができました。

久松:

学会発表をしましたか。

丸山:

慶應にいる間に地方会で1回発表しました。

岡田:

私も初期研修と内科後期研修医課程で、消化器内視鏡学会地方会にて症例報告をする機会があり、とても勉強になりました。

宮崎:

僕は初期研修のときに内科学会地方会にてPtoteinS欠乏に伴うDVT,PEの症例報告について発表しました。

久松:

慶應では採用時に出身大学を見ないようにしています。実際に働いてみて、出身大学による違いを感じましたか。例えば、慶應大学卒業生はおしゃれとか?

宮崎:

そうかもしれません(笑)。僕の場合は初期研修先の宇都宮病院で慶應の先生と一緒に楽しく働いていましたし、慶應病院には他大学出身者も多いので特に違和感はありません。

久松:

皆さんの後輩を誘うにしても敷居は低いですね。

丸山:

出身大学は関係ないですね。後輩にどんどん来て欲しいです。

岡田:

毎日働いていて出身大学を気にしたことはないですし、むしろ良い刺激になります。

久松:

眼科、皮膚科に限らず、内科でも多くの女性医師が活躍して病院を支えています。男性と比べて何か意識することはありますか。内科を選ぶ時に考えましたか。

丸山:

私は学問的に内科しかない!と思いました。まだ結婚していませんし、子供もいませんが、仕事と家庭の両立は少々不安に思うこともあります。

岡田:

岡田さん

まったく考えずに決めましたが、不安はあります。診療科によって女性医師の割合が違いますね。

久松:

女性医師は20-30歳代に仕事に加えて、結婚、出産、育児で忙しくなります。慶應病院には院内保育園が以前からありますが、平成20年から女性医師支援プログラムが始まりました。是非とも女性医師の皆様にも、病院の中核として活躍をしていただきたいと思います。

久松:

4月からいよいよ関連病院に1年間出張ですね。抱負を聞かせてください。

宮崎:

不安も少しありますが、主治医として独立できる期待が大きいです。初期研修2年、後期研修1年で力をつけたので、総合内科医として頑張りたいと思います。

丸山:

不安と期待が半分ずつです。これまでは指導医に頼っていましたが、これからは自分の判断で決めるので責任が大きくなると思います。

岡田:

私も同じ気持ちです。出張先では責任が大きくなり、検査手技を覚える機会も多くなるので楽しみです。大学で学んだことを発展させたいと思います。

久松:

私からのアドバイスですが、出張先でもわからないことがあれば、内科をローテートした時にお世話になった先輩に気軽に電話をして聞いてください。慶應内科の一番よいところです。

久松:

研修中の生活について、収入面を含めて聞かせてください。

宮崎:

僕はアパートを借りていました。ぜいたくをしなければ問題がありません。

丸山:

大学と外来診療を担当した関連病院からお給料をいただきました。生活については特別な苦労はありませんでした。

久松:

よかったです。一般病院と比べて、大学での給与は一般に低めですが、他の大学と比べて慶應大学では給与を高めに設定してあります。ただ、給与だけではなく、腕を磨ける、やりがいがあるなどの要素がより大きいはずで、皆さんの話を聞いて安心しました。貯金はできなくても、経験と技術が身に付くなどお釣りがあるわけですね。

久松:

さて、4月からどちらの病院に出向しますか。最近の研修医には都会志向がありますが、いかがでしょうか。

宮崎:

宮崎君

僕は埼玉社会保険病院に出向します。東京と違い、北関東には医療機関が少ないので、医療の最前線につくことになります。大変ですがやりがいもあり、さらに実力がつくと期待しています。

丸山:

私は日野市立病院に行きます。母校が浜松でしたので、日野は都会に感じます。

岡田:

立川共済病院に出向します。初期研修と後期研修の1年間は大学病院でしたので、とても楽しみにしています。

久松:

僕の場合は18年前に、ビリくじで三重県にあった伊勢慶應病院(当時)に1年出向しました。病院中の中心静脈カテーテル挿入や、当時は治験段階だった消化管静脈瘤のクリッピングなども経験できました。慶應内科のプログラムでは、任期が1年間と限られていて、臨床経験が積めるので地方の関連病院にも行きやすいのでは。

宮崎:

そうですね。地方でも基幹病院であれば3年間でもいいです。

丸山:

慶應病院は東京の真ん中にあり、タクシーですぐに研究会に行けるので便利ですね。研究会の後に病棟に戻ることもできます。

岡田:

大学のメリットは専門医も多いし、最先端の医療を勉強できますね。

久松:

そうすると地域医療に若手が積極的に参入するには、学会へ参加時間の確保、図書館・オンライン雑誌の充実、指導医の数など研修医の勉強意欲をいかに満たせるかが重要ですね。

久松:

後期研修2年目の出向先を決めるのに、各医療機関の内科指導医の先生全員と面接をしていただき、相思相愛を求めてマッチング作業を行いました。マッチング作業についてどう思いますか。

岡田:

同期のほとんどが志望する医療機関を選べたと思います。

丸山:

出向先の先生方とお話ができて、とてもよかったです。お互いの顔が見える感じでした。

久松:

研修生活でつらいことはありましたか。

岡田:

研修生活で、不自由なことはありませんでした。

久松:

内科は主治医制を取っています。週末は当番制にするなど、メリハリをつけた方がいいですか。

宮崎、
丸山、
岡田 
(全員)


お休みが必要です(笑)!

久松:

将来、学位取得や大学院への進学を考えていますか。

宮崎:

専門医と学位の両方を取得してみたいです。

丸山:

臨床が好きなので、できれば臨床研究で学位をとりたいです。

岡田:

大学に戻るのであれば、学位を取りたいと思います。基礎研究にも取り組んでみたいです。

久松:

僕は卒後5年目に大学に帰り、そこから研究を始めました米国留学に行く機会にも恵まれました。積極的に英語論文を読み、論理的な考え方を身につけるのは臨床をやっていくうえで大切です。最初から領域を決めずに、広い視野で取り組むとよいでしょう。出向病院では素敵な先輩となり、後輩を是非とも内科に誘ってください。今日はどうもありがとう。今後益々の活躍を期待しています。

集合写真
(撮影:伊達悠岳)