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内科専修医座談会

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参加者:

久松理一

(研修担当主任)

田中久美子

(内科専修医)

松崎潤太郎

(内科専修医)

小野友佳子

(内科専修医)

稲川浩平

(内科専修医)

山口慎太郎

(内科専修医)

久松:

本日は卒後3年目の内科専修医5名が集まりました。来年度の慶應内科専修医プログラムを検討中の研修医の先生に向け、先輩から情報発信をしていただきたいと思います。内科研修をはじめてから4ヶ月になりますね。まずは、感想を聞かせてください。

松崎:

初期研修では経験できなかった診療科目もあり、勉強になっています。

田中:

初期研修で内科をローテートしていた時は、内科に決めていませんでしたが、内科専修医プログラムを選び、充実した日々を送っています。

山口:

山口君

初期研修で内科を回ってから既に1年以上経過し、忘れていることも多いのが正直なところです。新しいことを多く学び、内科医としての一歩を踏み出しました。

稲川:

2年間の初期研修を終え、一般の病棟業務を習得しました。今回は内科を学んでいる実感があります。

小野:

1年前はオーダーの出し方を覚え、患者さんとコミュニケーションを取るのに精いっぱいでした。卒後3年目になり、落ち着いて色々なことに取り組めるようになりました。

久松:

最初から内科医になると決めていた先生はいますか。

松崎:

僕は卒業時点で、ほぼ決めていました。ただ、他の医療機関で初期研修を行い、ローテートしている間に目移りはしました。

久松:

どうして内科を選ばれたのですか。

松崎:

特定の臓器ではなく、広く全身を診られる医者になりたいと思ったからです。

久松:

医学の本道は、内科にありという考えですね。

田中:

私の場合は、初期研修の1年目に内科を回り、とても充実感がありました。2年目に眼科、皮膚科をローテートとして、生活は楽でしたが物足りなさを感じました。

山口:

1年目は、内科よりも外科に興味を持ちました。マイナー科を回った時に、生活の楽さにひかれたのは事実です。内科、皮膚科、精神科が候補として残りました。願書を三つ並べて、でもやっぱり内科だと直感を信じました。

久松:

そうしますと内科が基本というイメージがあるようですね。

稲川:

患者さんの生命にかかわる診療科として内科、外科、脳外科を考えていました。僕の場合も小さいころから医師のイメージは内科でした。

小野:

小野さん

とても迷いました。1年目の半年だけでなく内科をもっと学びたいと思い決めました。診断から治療まで患者さんに関わることが出来る点が決め手になりました。

久松:

さて、慶應の内科プログラムはローテーションが最大の特徴です。医局が1つであり、すべての診療科を学ぶのが伝統です。皆さんは、どう思いますか。

松崎:

僕は非常にいいプログラムだと思っていて、内科に進む人は最初にこういう研修の時期を持つべきだと思います。初診に来る患者さんを正確に診断するには、自分の専門にとらわれないように視野を広げる必要があると思います。

田中:

私は浜松医科大学出身ですが、慶應の内科プログラムを選んだ理由は、やはりすべての内科診療科目を習得できることです。

久松:

私の時代も内科全体をローテートしてから専門分野を決めました。ただ、他大学では専門医プログラムに入るのが2年間早い場合もあります。あこがれはないですか。

稲川:

もちろん、専門医へのあこがれもありますが、基本を身につけるのも大切だと思います。

山口:

初期研修で内科をみっちり研修した場合、専門分野を早く決めたいという同期も確かにいます。でも、私は内科ローテート方式に賛成です。初期研修1年目に経験できない診療科も安心して勉強できます。

久松:

慶應プログラムの改善点はありますか。

松崎:

松崎君

10週間ずつ5内科を均等に回るのではなく、選択できればよいと思います。

田中:

初期研修で循環器に配属されていれば、3年目では他の分野に時間を割きたいです。

山口:

呼吸器・循環器には5週間ずつしか配属されず、物足りないです。

久松:

確かに初期研修との兼ね合いで、少しプログラムに柔軟性を持たせるという点は検討してみたいところですね。さて、来年は卒後4年目になります。関連病院に出向し、さらに腕を磨くことになります。昔は4年間内科を勉強してから専門を選びました。今は半分の2年間しかないので、忙しいですね。慶應の雰囲気はどうですか。

松崎:

他の診療科の先生と相談しやすいのが印象的です。

久松:

同じ釜の飯を食べた先輩、後輩がいるのがよいところですね。

久松:

慶應は他大学出身者には敷居が高いと感じますか?

田中:

田中さん

友人から本当に慶應に行くの?と言われました。でも、見学に来たとき先輩に親切にしていただきました。私は慶應に来て同期にもよくしてもらい、多くの先輩ができ人生の財産になりました。後輩にも是非勧めたいと思います。

山口:

出身大学は関係ないと思います。個人の問題ではないでしょうか。

小野:

私も気にしたことがありません。仕事をする上でそのようなことは関係ないと思います。

久松:

確かに10年前は他大学出身の先生が少ない時期がありました。これは慶應が広報活動に力を入れていなかったためです。今年からは内科専修医募集ホームページを立ち上げ、積極的に広報活動をしています。全国各地からぜひ仲間に加わって欲しいです。

久松:

女性医師の働きやすさについては、いかがですか。

小野:

働く上で、男女を意識したことはありません。

田中:

将来、結婚して子供を生む時に不安を感じるかもしれません。まだ独身なので実感がありませんが、支援体制がさらに充実するといいと思います。

久松:

女性医師なしでは病院が運営できないくらい、その割合は増えています。出産、育児とキャリア形成に不安を感じないよう周囲の配慮と協力が必要ですね。

久松:

さて、最近はマスコミの影響もあり、学位よりも専門医の取得を重んじる風潮があるようですが、皆さんはどう思われますか。

松崎:

僕は内科の大学院に進学する予定です。学位も専門医も必ずしも実力を反映するものではないと考えていますが、取得までの経験や肩書きがあって損はしないと思います。

田中:

まだ専門分野を決めていませんが、将来学位を取得したいと思います。

山口:

私も専門医と学位の取得を目指したいと思いますが、まずは内科医としての実力を身につけたいです。

稲川:

専門医取得を目指します。学位は機会があれば取得したいです。

久松:

大学では新しいものに触れる機会が多くあります。たとえ数年間でも研究に従事すると人生が豊かになるのではないでしょうか。

久松:

日々忙しいと思いますが、生活面はいかがですか。毎週、関連病院の外来を担当していますね。

松崎:

市中病院の外来では、自分の実力を確認する良い機会になっています。

田中:

自分で初めて外来を持つことになり、とても緊張しました。でも、外勤先の先輩が診断と治療について丁寧に相談に乗ってくださるので助かります。自分の外来なので、自分でよく考えるようになりました。

久松:

この調子で自分の腕を磨ければいいですね。関連病院にとっても先生方のような優秀な人材確保につながります。

山口:

僕も毎週外勤を楽しみにしています。

稲川:

専修課程は勉強になりますが、給与が低いのが気になります。

久松:

久松主任

確かに勤務医、研修医の給与体系は、国レベルの問題になっていますよね。他大学でも問題になっています。慶應内科の場合、後期臨床研修1年目の給与は民間の医療機関よりやや低めですが、2年目は関連病院に有給職員として出向します。現在の関連病院での外来研修システムをさらに充実したものにして、専修医1年目の収入確保に努めていきたいと思います。大学での研修の最大のメリットのひとつは、いろいろな人と接する機会が多いことです。この点は一般の病院とは圧倒的に差があると思います。自分自身への投資と考え、楽しく働きましょう。

久松:

最後に後輩へのアドバイスと提言をお願いします。

松崎:

忙しい毎日ですが、自分が疑問に思うことを一つずつ解決することにより実力をつけたいと思います。

田中:

他大学の人もどんどん参加してください。自分次第で、将来の可能性は大きく広がります。

山口:

初期対応をもっと勉強したいです。関連病院での救急外来、当直などのカリキュラムを組んではどうでしょうか。

稲川:

稲川君

大学には教えてくれる先輩がたくさんいて、図書館も充実しています。頑張れば頑張る分だけ、よい医者になれると思います。一緒に内科で働きましょう。

小野:

私は迷った上で、内科に入りました。初期研修の内科研修だけでなく、もっと内科を学んでみたいと思っている初期研修医の先生方にお勧めします。専門分野を持った多くの先生方から多くのことを学ぶことが出来ます。いろいろな知識を吸収して、来年の関連病院での研修に生かしたいと思っています。

久松:

今日は生の声を聞けて大変参考になりました。今後とも皆さんの活躍を願っています。皆で内科を盛り上げましょう。

集合写真
(撮影:伊達悠岳)