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Achievements

当科 胡谷先生の論文がCell Repに掲載されました。

題名

Genotype-phenotype mapping of a patient-derived lung cancer organoid biobank identifies NKX2-1-defined Wnt dependency in lung adenocarcinoma
邦題:患者由来肺癌オルガノイドのリビングバイオバンクに対するジェノタイプ-フェノタイプマッピングは、肺腺癌におけるWnt依存性サブグループを同定した

著者

Toshiki Ebisudani(胡谷 俊樹), Junko Hamamoto, Kazuhiro Togasaki, Akifumi Mitsuishi, Kai Sugihara, Taro Shinozaki, Takahiro Fukushima, Kenta Kawasaki, Takashi Seino, Mayumi Oda, Hikaru Hanyu, Kohta Toshimitsu, Katsura Emoto, Yuichiro Hayashi, Keisuke Asakura, Todd A Johnson, Hideki Terai, Shinnosuke Ikemura, Ichiro Kawada, Makoto Ishii, Tomoyuki Hishida, Hisao Asamura, Kenzo Soejima, Hidewaki Nakagawa, Masayuki Fujii, Koichi Fukunaga, Hiroyuki Yasuda, Toshiro Sato.

掲載ジャーナル

Cell Rep. 2023 Mar 28;42(3):112212. doi: 10.1016/j.celrep.2023.112212. Epub 2023 Mar 6

PMID: 36870059

論文要旨

肺癌は、組織学的および分子生物学的に様々な腫瘍が混在する不均一性を有する疾患である。この不均一性の理解を深めるため、我々は患者由来肺癌オルガノイドライブラリーを樹立した。43ラインの肺癌オルガノイドライブラリーに対して、詳細な分子プロファイリングを行うとともに、分子異常フェノタイプマッピングを行った。その結果、肺腺癌はWnt依存性と非依存性の2つのサブグループに分かれることを明らかにした。また、我々は前向きの遺伝子改変実験などを行い、NKX2-1(別名TTF1)の発現がWnt依存性/非依存性のパターンを規定することを明らかにした。実際、NKX2-1陰性肺腺癌はWnt依存性であり、遺伝子改変によるWnt経路の不活性化、あるいはWnt経路の阻害薬で増殖を低下するとともにin vivoでの腫瘍形成能を低下させた。

論文要旨

本知見は、肺腺癌の約10-20%程度を占め治療抵抗性とされるNKX2-1陰性肺腺癌に対するWnt標的治療を提案するものであり、今後の臨床への応用が期待される。


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