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論文要旨

当科・中村守男先生らの論文がAsian Pac Cancer Careに掲載されました。

題名

The Change in Neutrophil-to-lymphocyte Ratio after initiation of Nivolumab Monotherapy may be a Strong Marker of Response and Predictor of Prognosis in Advanced Non-Small Cell Lung Carcinoma.

邦題

ニボルマブ単剤投与開始後の好中球/リンパ球比率の変化は、進行期非小細胞肺癌における効果指標および予後予測因子となる可能性がある

著者

Saori Murata 1, Morio Nakamura 1,2, Kai Sugihara 1,3, Tetsuya Sakai 1,4, Kota Ishioka 1, Saeko Takahashi 1, Shinji Sasada 1, Hiroyuki Yasuda 3, Koichi Fukunaga 3

1. Department of Pulmonary Medicine, Tokyo Saiseikai Central Hospital, Tokyo, Japan.

2. Department of Pulmonary Medicine, National Hospital Organization Kanagawa Hospital, Hadano, Japan.

3. Division of Pulmonary Medicine, Department of Medicine, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan.

4. Department of Thoracic Oncology, National Cancer Center Hospital East, Kashiwa, Japan.

掲載ジャーナル

Asian Pac J Cancer Care 2022; 7 (1): 191-196. DOI:10.31557/APJCC.2022.7.1.191

http://waocp.com/journal/index.php/apjcc/article/view/725

論文要旨

背景:ニボルマブ単剤治療を施行した進行期非小細胞肺がん (NSCLC) 患者を対象に、好中球/リンパ球比率 (NLR) の変化の有用性を検討した。方法:2016年1月から2017年8月までにニボルマブ単剤療法を開始した進行期NSCLC患者31名の、開始前のNLR値 (NLR/base) と1回目の効果評価時の値 (NLR/1st) について、初回治療効果、無増悪生存期間 (PFS)、全生存期間 (OS) との関連を検証した。結果:追跡期間中央値は467日 (range: 38-1903) であった。病勢制御 (DC) 群21名のNLR/1stは進行 (PD) 群10名に比べ有意に低かった (median: 4.36, range: 0.82-11.3 v.s. 11.91, 2.04-31.00, p<0.01) 。全患者のPFSおよびOSの中央値はそれぞれ184日および540日であった。NLR/1stが高いほどDC率が低く (OR 0.78, p<0.05)、PFSとOSが短縮 (HR 1.11, p<0.005, HR 1.12, p<0.0005) した。また、NLR/1st対NLR/base比が高いほど、PFSおよびOSが短縮 (HR 2.04, p<0.01, HR 1.66, p<0.05) した。結論:ニボルマブ単剤療法を受けたNSCLC患者において、初回効果評価時のNLRの上昇と治療開始前からの増加比率は、治療開始前の同値より強い効果指標および予後予測因子となる可能性が示唆された。

本論文の与えるインパクトや将来の見通し

免疫チェックポイント阻害薬の治療経過を反映するバイオマーカーは、未だに模索されている段階である。既報では、治療開始前のNLRは有用とされているが、一連の治療中のNLR値の推移と治療効果や予後に着目した研究は少なく、本研究は新たな着眼点によるNLRの有用性を示したと思われる。

本題の要旨は第58回日本呼吸器学会学術講演会 (2018年4月大阪、演者:杉原快)、第15回日本臨床腫瘍学会学術集会 (2018年7月神戸、演者:中村守男) で発表した。


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