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Achievements

当科 中鉢正太郎先生の論文がRespiratory Researchに採用されました。

題名

Differences in airway lumen area between supine and upright computed tomography in patients with chronic obstructive pulmonary disease

邦題

COPD患者の臥位及び立位CTにおける気道面積の差異

著者

慶應義塾大学医学部 呼吸器内科 中鉢正太郎

掲載ジャーナル

Respiratory Research

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33789651/

論文要旨

過去に仰臥位と立位で吸気・呼気の気道内腔面積を比較した研究はなかった。本研究は、(1) 仰臥位と立位の間で胸部CTによる吸気側と呼気側の気道内腔面積(それぞれIAAとEAA)を比較する。(2) COPD患者において,IAAおよびEAAが肺機能検査異常と関連するかどうかを明らかにすることを目的に検討した。COPD患者48名を対象に、吸気・呼気時に低線量の従来型CT(仰臥位)と立位CT、肺機能検査(PFT)を同日に施行、各体位でIAAとEAAを測定した。

気管から第3次分枝気管支までのIAAは,立位の方が仰臥位よりも有意に大きかった。またすべての気管支のEAAは、仰臥位に比べて立位で有意に大きかった。立位でのIAAとFEV1の相関係数は、仰臥位での相関係数よりもわずかに高かった。立位でのEAAまたはEAA/IAAと残気量 (RV) および吸気量/総肺活量比 (IC/TLC) との相関係数は,仰臥位での相関係数よりも高かった。

結論 気道内腔面積は立位の方が仰臥位よりも大きかった。IAAは閉塞性障害を、EAAは肺の過膨張を反映していた。立位CTはこれらの異常を従来の仰臥位CTより正確に反映していた。

Figure2final.jpg

本論文の与えるインパクトや将来の見通し

立位CTを用いた正確な気道面積の測定は、COPD患者の肺機能異常を従来の仰臥位撮影のCTよりも正確に予測することができた。立位CTは肺機能検査の代用となりうるだけでなく、将来の治療介入の効果判定など臨床的に期待される。


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