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研修カリキュラム

1.教授のひとこと

神経内科領域疾患の診断・治療は、免疫性神経疾患の治療やジストニアに対するボツリヌス毒素の応用、片頭痛発作に対するトリプタンの導入など、ここ十数年にめざましい進歩を示しています。私たちは、神経疾患の遺伝子解析などによる最近の診断精度の向上にとどまらず、根治療法を目指す再生医学研究や遺伝子治療の発展を、実際に臨床へ潤滑に応用することができるような理論的にも臨床的にも、また倫理的にもしっかりとした基盤をもつ神経内科を目指しています。神経内科の後期臨床研修では内科医として一生涯必要となるであろう神経内科臨床のminimum requirementsを体得できるように研修プログラムを作成しました。多くの研修医の方々が当科での神経内科の臨床研修をへて、豊かな知識と経験をもつ一般内科医として、あるいは神経内科学に興味を抱かれたなら神経内科専門医としての道のスタートを切っていただけると確信しています。

2.病棟業務

当教室は鈴木則宏教授以下、現在准教授2名、講師6名、助教8名、大学院生7名を擁し、50床を超える病床を管理しています。対象疾患は、神経変性疾患(パーキンソン病、認知症、脊髄小脳変性症など)、脳卒中急性期、脱髄性疾患、感染症、頭痛、てんかんなど広範囲に渡っており、他科との関連がある疾患が多いのも特徴です。

病棟では1人の患者様の診療に、教授以下、病棟主治医(チーフ)、上級医(オーベン)、研修医の4名が当たり、教授回診、チャート・カンファレンス、症例カンファレンス、病棟カンファレンス、脳外科・リハビリテーション科・精神神経科との合同カンファレンスなどにより、多方面から総合的に治療方針が検討され、診療が進められます。中心となる病棟には中堅医師を研修指導医(チューター)として配置し、研修医教育を行わせる一方、チーフ的立場で病棟を管理し、独立した神経内科医として研鑽を積めるようなシステムを導入しています。外来では、特殊外来として、メモリ-クリニック(認知症)外来、神経免疫外来、頭痛外来、パーキンソン病外来、ボトックス外来を設け、患者様のニーズに応えるよう努力しています。また、神経内科門医からのレクチャーとして、研修医教育クルズスが定期的に開催されます。

標準的な週間スケジュール
午前 午後 17時
病棟業務 病棟業務 病棟カンファレンス
病棟業務 病棟業務
病棟業務 病棟業務 CPC/チャートカンファレンス
病棟業務 教授回診 リハビリ・症例カンファレンス
病棟業務 病棟業務 6-4
病棟業務 病棟業務 7-4

3.カンファレンス

当研究室では、全入院患者の1週間の診療内容、病態をスタッフとともに検討するチャートカンファレンス、各病棟で治療方針を決定する病棟カンファレンス、リハビリテーション科との合同カンファレンス、貴重な症例を文献的考察を含め詳細に検討する症例カンファレンスが毎週行われている。さらに、脳外科との合同カンファレンス、精神科との認知症合同カンファレンスが、毎年定例で行われ、科を超えた神経疾患の最新の診療を勉強できる。

4.特定疾患の研修

神経内科は専門性の高い疾患が多いため、当研究室では各領域に専門医、指導医を配属している。研修過程では、5つの専門コース(神経変性疾患、神経免疫、脳卒中、認知症、頭痛)を設けており、脳卒中専門医、頭痛専門医、認知症専門医の取得することが可能である。また、急性期脳血管障害の治療には、ストロークチームが構成されており、24時間血栓溶解療法に対応している。

5.教育内容

後期臨床研修(卒後3─4年目)
卒後3年目における当大学内科全科ローテーションにおいて神経内科は10週間配属される。この間、将来どのような専門分野にすすんでも内科医として最低限必要な神経内科領域のCommon Diseaseの臨床的な診断と治療を行えることを目標とする。一般診察に加えて神経学的診察を行い,神経学的所見を正確に把握できること,診察所見から得られた所見から,部位診断,さらに鑑別診断を行えるようにトレーニングする。そして,鑑別診断から必要な画像診断,神経生理学的な検査を抽出し,各検査の特徴を理解し,検査結果を元に確定診断に至る。さらに文献調査を含めたEBMに則り治療方針を決めていく診療課程を修得する。神経内科疾患のうち,頭痛やめまいなど外来診療が中心となる疾患に関しては,毎日行われている初診外来を中心に外来診療に付き,その診断と治療法を修得できるようにする。
卒後4年目では関連病院に出張し,内科医としての総合的な臨床研修を行う。この期間に卒後3年研修後に受験資格が与えられる日本内科学会認定医資格認定試験に向けて,基本的な神経疾患症例を中心に臨床トレーニングを行う。

後期臨床研修(卒後5─7年目)
2年間の一般内科的な後期臨床研修の後,日本神経学会認定神経内科専門医を目ざして,神経内科医としての専門的なトレーニングを開始する。上級医として研修医と共に病棟の患者を受け持ち,チャート・カンファレンス,症例カンファレンス,病棟カンファレンスなどで教授,スタッフ,研修指導医と相談しながら,中心となって診療を進める。また,スタッフの外来に付いて,神経内科専門外来の診療の仕方を学ぶ。教育的なプログラムとして,筋電図,脳波,神経超音波,神経放射線をローテーションする期間があり,神経内科専門医として必要なこれらの技術を学び,さらに,臨床のみならず,臨床研究,基礎研究(動物実験を含む)を行い,学会発表,論文作成を行う。さらに、subspecialtyとして5つの専門コース(神経変性疾患、神経免疫、脳卒中、認知症、頭痛)を設けており、脳卒中専門医、頭痛専門医、認知症専門医の取得を目指すことが可能である。また、富山大学医学部附属病院神経内科と連携して互いの特色を生かしながら研修を行い、臨床能力を高める。

6.検査

筋電図,脳波などの電気生理学的検査,頚動脈超音波検査、SPECT、脳血管撮影やXeCTによる血流検査を定期的に実施しているので、受持症例では検査に参加し、検査方法や結果を評価できるようにする.

7.症例報告・臨床研究

指導医のもと,後述の神経関連学会に症例報告を行い,それを論文化することができる.臨床的な研究を立案し,まとめ,発表することも可能であり,指導医とともに学会活動を行うことができる.後述の研究グループに属して研究に参加することも可能.

8.学会

国内学会
日本内科学会、日本神経学会、日本脳循環代謝学会、日本脳卒中学会、日本自律神経学会、日本微小循環学会、日本脈管学会、日本神経治療学会、日本頭痛学会、日本神経化学会、日本神経科学会、日本認知症学会、日本神経感染症学会、日本疼痛学会、MDS-J、日本運動障害研究会

国際学会
国際神経学会、国際脳循環代謝学会、国際脳卒中会議、国際バイオレオロジー学会、ヨーロッパ微小循環学会、米国神経科学会、国際頭痛学会、米国頭痛学会、国際運動疾患学会(MDS)、ヨーロッパ脳卒中学会、米国神経学会(AAN)、ヨーロッパ神経学会

9.専修医過程の概要

2年間の一般内科的な後期臨床研修の後、神経内科専門医を目ざして,神経内科医としての専門的なトレーニングを開始する.上級医として研修医と共に病棟の患者を受け持ち、チャート・カンファレンス、症例カンファレンス、病棟カンファレンスなどで教授、スタッフ、研修指導医と相談しながら、中心となって診療を進める.また、スタッフの外来に付いて、神経内科専門外来の診療の仕方を学ぶ.教育的なプログラムとして、筋電図、脳波、神経超音波、神経放射線をローテーションする期間があり、神経内科専門医として必要なこれらの技術を学び,さらに、臨床のみならず、臨床研究、動物実験を行い、学会発表、論文作成を行う.

神経内科キャリアプラン

後期臨床研修終了後は、当研究室にて学位取得のための研究と神経内科専門医取得のため臨床に研鑽を積んでいただきます。さらに、サブスペシャリティーとして6つの専門研修コース(脳卒中、頭痛、神経変性疾患、神経免疫、認知症)を選択し、各専門チームの診療、研究に参加します。当研究室の教育システムにより、神経内科専門医、脳卒中専門医、頭痛専門医、認知症専門医の取得することが可能です。

学位、専門医取得後は海外留学する機会があたえられ、北米を中心に世界的評価の高い大学、研究所に2-3年滞在し研究を発展させることができます。多くの当研究室出身者が、当大学以外に、富山大学、東海大学、埼玉医科大学、岩手医科大学、広島大学、北里大学などのアカデミックポジションで活躍されておられます。また関連病院は下記のごとく関東の中核病院を中心に多岐にわたり、当研究室OB が院長、内科部長などの要職を務めており、わが国の神経内科学の医療と研究の発展に中心的な役割をはたしています。

脳循環・脳卒中は当神経内科研究室の研究メインテーマのひとつですが、これまでの研究で発展してきた脳血管・ニューロン・グリアについての知見は、さらに広く片頭痛・認知症・脱髄性疾患・神経変性疾患の病態を解明する基礎となり、現在各分野で幅広く研究を行っています.各研究テーマの詳細は研究内容の項を参照してください.

主な留学先
Dept. of Neuroscience, Johns Hopkins University, School of Medicine
Laboratory of Cerebral Metabolism, National Institute of Mental Health, National Institutes of Health
Dept. of Pathology and Laboratory Medicine, Indiana University School of Medicine, Indiana Alzheimer Disease Center
Centre for Neuroscience, Flinders University, Adelaide, South Australia
Dept. of Neurobiology, Pharmacology and Physiology, Center for Molecular Neurobiology, Univ. of Chicago
Dept. of Cell Biology, Harvard Medical School
Dept. of Cell Biology and Anatomy , New York Medical College
Lab de Biologie et Physiologie Moleculaire du Vaisseau INSERM

当診療科出身者が活躍する主な施設
東京都済生会中央病院、済生会宇都宮病院、足利赤十字病院、静岡赤十字病院 、水戸赤十字病院、さいたま市立病院、川崎市立川崎病院、済生会横浜市東部病院、静岡市立清水病院、東京医療センター、箱根病院 、稲城市立病院、立川共済病院、永寿総合病院、聖母病院、東京電力病院、北里研究所病院、美原記念病院、冨田病院

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